究極のフライドポテト
上司との飲みでフライドポテトを注文したら「いつまで学生気分なんだ」と怒られた 一体何がいけなかった? | ニコニコニュース
上司;そろそろ君もこの部署での研修も終わることだし、GW明けにでも一杯飲みにいかないか?
新人;わざわざお気遣いいただいてありがとうございます。ぜひよろしくお願いします。
後日、居酒屋「至高貴族」にて
上司;いやー、研修お疲れさま。今日は遠慮せずにどんどん食べてくれたまえ、ハハハハ。
新人;ありがとうございます。では、遠慮なく注文させていただきます。すいませーん、注文お願いします。
店員;お待たせしました。ご注文をどうぞ。
新人;生ビール二杯と、焼き鳥の盛り合わせ、至高サラダ、ホッケと…あと、ポテトフライお願いします。
店員;かしこまりました。少々お待ちください。
上司;キミ、申し訳ないがポテトフライの注文を取り消して、刺身盛り合わせと漬物を追加してくれたまえ。
店員;は、はい。ポテトフライご注文取消しで追加で刺身盛り合わせと漬物ですね。かしこまりました。
上司;おい、ポテトフライを頼むとはどういうことだ。
新人;すいません、上司さんがジャガイモがお嫌いとは知らなかったものですから…
上司;キミは何を言っとるんだ!?
私は肉じゃがも、カレーの中に入っているジャガイモも大好きだ。
新人;ジャガイモがお好きということなら、ポテトフライの何がダメなのでしょうか?
上司;まったく最近の若者は…、そんなこともわからんのかね?
ポテトフライを食べていいのは学生までで、社会人になった以上、
そんな学生風情の食べ物を食べるなんてのは、
社会人としての意識が低いのではないのかね?
ポテトフライなんて、学生気分の抜けてないやつが食べる食べ物だよ!まったく。
新人;すいません…(俺はポテトフライ大好きなのに…)。
上司;まったく…私の若いころはなあ…(上司の武勇伝始まる)
新人;すいません…(くそ!なんで大好きなフライドポテトを注文しただけでこんなことを言われなければならないんだ!)
???;まったく、ポテトフライの素晴らしさを知らないやつが上司なんて、
俺ならそんな会社もう辞めてるね。
上司;なんだ貴様。私に無礼な口を叩きおって!
私は○○重工の課長見習い補佐代理まで上り詰めた男だぞ!
???;その○○重工の課長(ryさんが、こんな解凍の仕方もままならない、
できそこないの刺身をありがたがってることが滑稽なのさ。
そしてあんたは本当のポテトフライを食べたことがないだろう?
料理の見てくれや雰囲気に惑わされず自分の舌で判断している、
新人のほうが社会人として正しいと言っているんだよ。
???;ちょっと山岡さん!すいません…。
この人食べ物のこととなるとムキになってしまう癖がありまして…
私がこの山岡に代わってお詫び申し上げます。
上司;お嬢さん。今更謝られてもねえ…。
この山岡という男はここまで私に言うからには、
本当のフライドポテトを食べさせてくれるのだろうね?
山岡;栗田君、こういう男は口で言っても納得しないさ。
いいでしょう。明後日、銀座の岡星というお店にいらっしゃってください。
俺が本当のフライドポテトをごちそうして差し上げますよ。
上司;ふん!もし私がまずいと判断した時は、わかっているだろうな?
山岡;その時は煮るなり焼くなり好きにしていただいて構いませんよ。
上司;今言った言葉を後悔しないようにするんだな。
新人!お前はフライドポテトを頼むような意識低い連中と一緒に仲良くしてろ!
私は先に帰るからな!ガラガラ…ピシャン!
新人;山岡さん、栗田さん僕のためにすいません…。あんな会話が聞こえて来たらお酒もおいしく飲めないですよね…
栗田;気にしないで新人さん。それにつっかかっていたのは山岡さんからだから。
山岡さんの病気に巻き込んでしまったことを、私から謝らなくてはいけないくらいだわ。
新人;いえいえ、僕のためにあそこまで言ってくれてうれしかったです。
でも、山岡さん。本当に刺身よりおいしいフライドポテトなんてあるんですか?
正直フライドポテトってじゃがいもをカットして揚げるだけですよね…。
山岡;確かにフライドポテトはシンプルな料理だし、
ジャンクフードというイメージがついているせいで低く見られがちだが、
調理の仕方次第では本当においしい料理になるんだぜ?
まあ、明後日の夜を楽しみにしててくれよ。
二日後、夜
岡星;わざわざ、おいでくださってありがとうございます。
山岡さんの指示通りフライドポテトを調理しておきました。
今日はシーズニングとして塩、定番のケチャップ、明太子マヨネーズ、
少し豪華な遊びとしてトリュフマヨネーズを用意させていただきました。
最初はポテトフライそのものの味を判断していただきたいので、
塩でお召し上がりください。
上司;見たところあの居酒屋にあったような代り映えのしない
ポテトフライじゃないか。
忙しいところわざわざ来てやったのに馬鹿にしとるのかね。
山岡;論より証拠、まずは食べてみてください。
上司;そこまで言うなら食べてやるが…、本当にこんなものが…
栗田、新人、上司一斉に食べ始める
新人;お、おいしい!山岡さん、僕はこんなおいしいポテトフライは食べたことないですよ!
栗田;本当だわ!外はカリカリしているのに中はふっくらしていて…シャッキリポンだわ!
上司;まさか…学生風情の食べ物がこんなに美味いなど…はっ、貴様私を嵌めるために
インカの目覚めなどの高級なジャガイモを使ったな?
きっとそうだ!そうに違いない!
岡星;いいえ、上司さん。山岡さんは公平を期すために、一昨日の居酒屋が使っているのと
同じジャガイモを用意してくれました。
上司;な、なら、油が違うんだ!高級な油を使っているに違いない!
岡星;いえ、油に関しても居酒屋と同じ業務用サラダ油を使い、調理させていただきました。
上司;なぜ、ジャガイモを揚げただけのものがこんなに美味いんだ…。
栗田;確かに平凡な材料を使ってここまでの味が出せるのは不思議だわ。
山岡;調理方法が少しだけ違うのさ。
まず、ジャガイモをきれいに洗います。
そのあと竹串がすーっと通る硬さになるまで、
蒸し器などを使い1時間ほど蒸します。
その後2時間ほどかけてジャガイモを冷まし、好きな形にカットします。
今日は先日の居酒屋と同じように拍子切りにしました。
カットが終わったら、ジャガイモに葛粉と小麦粉混ぜた粉を使って
白化粧をして冷蔵庫で凍らせます。
小麦粉だけでもいいが、葛粉を加えるとサクサク感が増して
冷めてもおいしくなるから断然こちらのほうがおすすめだね。
栗田;まあ!いろんな手間をかけているのね。
山岡;そして凍らせたものをサラダ油で揚げる。
油の温度は160度くらいがいいと言われてるね。
もし、もっと上品な味わいにしたい場合、揚げ油の中に澄ましバターや
白ゴマ油を加えると良い。
平凡な材料であっても、シンプルな料理であっても、ひと手間を加えることで、
究極のメニューに匹敵する料理を作ることができるんだ。
上司;新人すまなかったな…。社会人としてダメだったのは私のほうだったみたいだ。
世間の一般的な評価に迎合し、物事を追求する気持ちを忘れていたようだ…。
こんなダメな上司を許してくれないか…
新人;上司さん、何を言っているんですか。研修中に僕を一人前にするために
遅くまで会社に残って研修資料を作っていてくれたこと、
僕を含め新人はみんな知っています。
この後めちゃくちゃ愛し合った(適当)
なんでこんなものを書くのに数時間もかけているのか不思議。
参考レシピサイト